気になる季節、人事、前半報

今年もやって来た、この季節。

春一番が吹く頃、人事の風も吹く。

諸氏の周りは、無事であろうか。激しく罹患し、病んでいる方はおられないだろうか。

今年は、コロナの風邪も吹いているから、心配量がダブルアップになっているに違いない。

公務員の場合だと、このタイミングで最終追い込み的な上司との面談が繰り返されているのではあるまいか。

いじめの担当、コロナ(公衆衛生)の担当など、不可解で不幸な事件が続き気の毒な気持ちにさせられている。

一体、彼らがどれ程の罪を犯したと言うのか、、ご冥福を祈りたい。

次は、桜の担当辺りが危ないが、こちらは、何とか乗り切りそうな雰囲気だ。

イギリス辺りだと、間違いなくブックメーカーのオッズが出そうな気もするな。

ま、そんな中でも、世間の人事は粛々と前へ進む。

今回は、幾つか私の知り得た実例を報告しておこう。

まずは、花形営業マンの喜劇だ。

彼の仕事振りは、まず持って真剣。自己研鑽にも時間を割いて取り組むタイプで、支店内トップの成績も何度か取っている。上司からの評価は、もちろん上々でまずまずの20代を過ごして来た。

見てくれの方は、イケメン度、中の上と言ったところでモテる方だろう。

ミドル体育会系で部下からの信頼もあり、30歳になるのを機に社内結婚。女性陣からは、一つの幸せなパターンを羨む声が上がるカップルのゴールインとなったのだ。

彼の勤める会社は業界大手、各種商品小売業に分類される。

この業界は、この50年で大きくその構図が変化した競争の激しい業界だ。

業界のドンたる役員や経営者達は、昭和の大量生産大量消費、内需に頼った戦略が当たりに当たった栄華に酔いしれ、己が才能を発揮し、さぞ楽しかったに違いない。

しかし、今や、アマゾンって何?

と言うお爺さんになっている有様なのは、当然と言えば当然だ。

きっと、その変動は、インド大陸がユーラシア大陸にぶつかるぐらいの変動を進行形で体現して来たと表現して問題ないだろう。

さて、そんな業界に身を置く彼は、前出の先輩より一つ二つ下の世代で、会社や世間の非情さに、肩を落とす暇も無く己を奮い立たせて一歩一歩先へ進んで来た世代だ。

結婚披露宴では、部長から営業部期待の幹部候補だと参列者全員を証人に洗脳されてしまう。

これが、後々効いて来る。

結婚を機に、益々、頑張る君になった彼は、新妻の為に昼に夜に励み、支店長賞と昇級、昇給と順風満帆な新婚生活を送る事になる。

妻は、寿退社だが、元同僚。いずれ復職も考えているしっかり者だから、彼を賢明に支える。

そんな頑張る君に、喜劇の第一幕が落とされたのは、己が実家と嫁の実家へ新年の挨拶に赴き、膨大なエネルギーを使った一月末の出来事であった。

〇〇君、ちょっと良いかね、、

課長に声を掛けられ、支店長室へ入った時は、足取りが軽かった。

この頑張る君、一月の成績が良かったのだ。第三四半期に溜め込んだ成果を小出しに使い、新年に持ち越していたのだ。

新婚サラリーマンなら、当然のスキルだろう。許される範囲だ。

課長、支店長も、当然その辺りも踏まえた上で、日々の成績を褒めながら会社全体の話しを振り掛けて来た。

既に中堅になっている彼も今や係長、業界の基本は今更的な会話だ。

やや、おかしな会話の雰囲気を悟った彼、あッ、

ヤバイな、人事移動かッ、

いろんな事が、妄想的に猛スピードで駆け巡る、、

壁に掛かったカレンダーの一つが既に2月になっているのに気が付いたのは、支店長に〇〇君と改めて名前を呼ばれた時だった、、

つづく、、

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