1分の重み
私は、夜空の星を眺めて宇宙の広さを考えるのが割と好きだ。
一体、あの星の彼方にはどんな世界が広がっているのかと思いを巡らせるのが楽しい。
世の中の大半の出来事は、我が英知と想像力を持ってすれば大方理解できようが、お星様の世界は桁外れに広く大きく、想像すら及ばない。
何と言っても、宇宙は光の速さよりも速いスピードで膨張してると言うのだからすざましい世界だ。
これまで、あらゆる時代において夜空を眺めては、人々、いや、動物たちだって宇宙と共に生きていることを感じ、それぞれの生活に個々の宇宙を取り入れてきたはずだ。
一言で言えば、宇宙とは時間の事なのだ。
蝉だって、ちゃんと7年周期のその宇宙を土の中で理解していると言うのだからビックリさせられる。
我々人の営みにおいても、事あるごとに時間が大切と言われる事が多い。
中途半端に頭の良いやつ程、お題目の様に時間が大切と唱えるから面白い。
だが、彼らの言う「時間が大切」とは決して宇宙の事ではない。どちらかと言えば「気持ちが大切」に近い筈だ。
もっと頑張れとか、甘えるなとか、大きな声でとか、返事はハイとか、、
まあ、良い。それはチョット横へ置いて先へ進めよう。
今日は、その時間にまつわる考察を諸氏と楽しんでみたいと思う。
とりあえずは、分かり易く「1分」という時の刻みを考えてみようじゃないか。
諸氏にとっての「1分」とはどういうものだろうか。
1分と言う時間があれば、一体何が出来るのだろうか。
その辺りを掘り下げてみたい。
まずは、頭の回転を上げる為にあの有名な3分クッキングを考える事にしてみよう。
あの番組は3分が基本だから、1分を取り上げると、2分クッキングとなりたちまち困ったことになる。
最後の部分、さあ、「これが出来上がりです。」というクライマックス映像(出来上がり)が流れる前にコマーシャルに移行してしまうという事だ。
それはないよ~と消化不良を起こすはずだ。
次、インスタントラーメンの場合もまずいことになる。
間違いなく、2分茹でのラーメンの麺は硬いのである。
諸氏の中には、お硬いのがお好きと仰る方がいるかもしれないが、出前一丁に限っては受け入れがたい暴言だ。
まして、お固いのがお好きと漢字の間違いを連想したあなたは、フッ、どうかしているぜきっと。
このように、1分と言う時間を行動に合わせて個別に見てみるとかなり重要である事が分かる。
決して疎(おろそ)かにできない時間なのだ。
他にも、さまざまなカテゴリーから1分間に想像力を膨らませてみたいと思う。
1、腹がグルッと来た時の1分は長いし、危険だ。場合によっては、手前で爆発することもある。
2、機嫌の悪い運転手が電車を1分早く出発させる。大問題だ。
3、タイムカードの打刻、8:59分、9:00分、9:01分、かなり意味の違うものとなる。
4、映画の時限爆弾を止めようと、最後の1分間は手に汗握るシーンが続く。が、ほぼ爆発しない。
5、船が転覆! 後1分息が続けば助かったかもしれない。水を飲まない様に注意が必要だが。
6、後1分早く生まれていれば、新生児100万人目だったのに。でも最近は、少子化で100万人生まれていない。
7、42.195キロのフルマラソン、後1分早ければ、日本新記録の賞金1億円が手に入ったはずだったのに。金欠らしいが。
8、カラータイマーが後1分長ければ、ウルトラマンは無敵だった。ストーリー的にはいじめ番組になってしまうが。
9、あと少しよ、粘りと根性でアレを後1分長持ちさせることが出来れば、間違いなく最高の満足を与えられたはずだったのに。しかし、この時の1分は長いし、悲しい結末が多い。
どうだろうか。
1分と言っても、カテゴリーが違えば趣も変わって面白い。
共通して言えるのは「1分間」は大切という事。
今年は、あっという間に終わってしまったと感じている方も多いのではないだろうか。
しかし、確実に例年同様の時を刻み、年を1つとったのは間違いない。
1年365日、1日24時間、1時間60分。
すなわち、2020年、この1年間に我々は、それぞれの525,600回の貴重な1分間を紡いだ一年間だったのだ。
苦しい1年だった筈だ。
しかし、時は進む。
そう悲観してばかりもいられない。
今年一年、このくだらないブログにお付き合いいただいた諸氏、本当にありがとう。
来年が良き1年であり、皆で明るい新年を迎えられることを願いながら、今年最後の投稿としておきたい。
来年もよろしくお願いします。
バイビー
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