レシピ、海外出張中の自由時間の作り方

私は仕事柄、海外へ良く出掛ける。

大きな目的は二つで、

一つは、仕事。

当然、大好きだ。

現地に着けばビッチを上げて脇目も振らず業務をこなし、後の行動に備える。

この時ばかりは、己が集中力を褒めてやりたい。

夏休みの宿題はこんな風にやるんだと、子供の頃の己に見せてあげたい程だ。

しかし、一筋縄でいかないのも海外出張である。

まず、拘束時間が長すぎる上に、複数人での行動も多過ぎる。

上司に同僚、取引先の偉いさん、よく分からないその知り合い、謎の公務員?が同行する事もあった。

思い出深いのは、奥さんも来ると言っていたが、別班で現地に現れた女人は余りにも若い、、おーッ、飲み屋のおねーちゃんじゃないか、、

ま、遠い昔の思い出話しだ。

とにかく、みんな団体行動が大好きなのだ。中には、ずっと行程表を睨んでいるやつもいる。

この行為、若い頃は誤解させられた。と言うのも、行程表を睨んでやる事と言えば、自由時間の確認以外にない筈、、なのに、

何と、間違わない様に行程表を頭に叩き込んでいると言うではないか、

アホなのか、

空港からホテルの送迎車でチェックイン、みんなで食事して、専用車で全員移動、視察や商談、全て肩が触れる程の密着プレーだ。

たぶん、むかし遠足で迷子にでもなった記憶があるのだろう。そっとして置いてあげよう。

そして、もう一つは、

現場調査だ。

こちらは、もっと大好きだ。

日本国内では、日常ルーティンとしている、あれ、、

そう、違和感チェックだ。

海外には、私の感性を、いや、股間をキュンとさせる出来事が一杯あるのだ。

この二つ目のミッションを貫徹する為には、空き時間を捻(ひね)り、絞り出す必要がある。時には、バラバラに散らかった隙間時間を繋ぎ合わせて一塊り(1〜2時間)にする高等テクまで要るから、必死のパッチだ。

そして、その努力によって生み出された時間を、諸国のさまざまな出来事の理解を深める作業に充てている。

この活動、既に四半世紀に渡り継続している。

現実を、現場を、たくさん見たおかげで偏見性に富んだ楽しい解釈ができる様になったと自負している。

やはり、紡いだ時間は愛おしい。

海外出張で自由になる時間を作り出すのは並大抵の事では無い。

敵は多い。

英語の苦手な先輩や上司は、端から私をアテにしているから、振り切るのが大変だ。

この対処には、少し仕込みがいる。

まず、

出発数日前に遡って見よう。

ここが重要で、体調不良を訴えておくが宜しかろう。決して出発前夜祭の様なものに参加してはならない。

もし、お誘いが掛かればしめたものである。出張を理由に断っておけば良い。

次に、集合場所にマスク姿で登場するきめ細やかさも必要であろうし、空港では、最低2回はトイレに篭りたいところだ。

大丈夫かっ?と聞かれるだろうから、

ま、何とか、、出国できると思います、、との答えが、べストだ。

諸氏お分かり頂けたであろうか。

これらの何気ない仕込みが後から効いて来るのだ。

海外出張中の単独行動、やはりそう簡単では無い。増して2時間越えとなると上級レベル、半日、一日と順に難易度は増す。そして何より、超ド級は、夜の単独行動だろう。

もう、これに関しては仕込みの時から股間どころか、リンパまでMaxバリューだ。

仕込みに合わせて所々で2、3発、ゴホゴホッと咳き込めば、ほぼ完成に近い、、

副次スキルで、嘘の一つや二つ、屁の河童で出せる様にしておき、移動方法のタクシーにも一人でスッと乗れる燃える心が必要だ。

宜しいか諸氏、ここは既に海外なのだ、残念ながら、いつも嘘は使えない。

こんなところで遠縁の叔母さんが倒れまして、、との嘘はいけない。

直ぐに帰国する事になるから、注意して頂きたい。

が、

えッ、続きがあるのか、まさか、

はい、私の知るところでは、叔母さんを病に倒して帰国すると言い、その足で他国へ出掛けた御仁がいたとか、いないとか、、

本当なら強者リストに載せておこうか。

↓南無阿弥陀仏

おまけ、

うーん、折角のレシピが、ゴーンの写真を使ってしまったから、一気に壊れた感がないか、、

強いな、カルロス•ゴーン

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