不可思議事件簿、成長と進化のタイミング

人や動物の成長には、正しい順序ときちんとした理由が存在する。決して無秩序に成長する事はない。

キリンや馬は、生まれ落ちてすぐに立って歩き出す。

理由は簡単で、いきなりガブリと喰われてしまう危険があるからだ。

しかし、人にはその必要が無い。

その代わりと言っては何だが、我々は歩くという能力を一旦横に置き、耳の機能を一気に成長させるのである。

こちらも理由は明快で、ご飯を与えてくれる母の言葉を聞き取るためなのである。

お腹が減りましたか?

この問いが最も重要で、これが理解できなければ生死の問題に発展してしまう。

理解さえ出来れば返答の方は簡単だ。

少し頂こうかという気分の時は、ニッコリ笑って、キャハ、キャハとやればいいし、

腹ペコなら、ウギャー、グエグエッと返答すれば、大抵は吸い口の方からブルンと飛んでくる。

後は、両手でしっかりと捕まえて吸えばよい。

ただし、一つだけ注意点がある。

経験豊富な母なら、ハッキリとした口調を持って、お腹が減ったのかしら?さあ、お食べと来るが、

新米ママなどに掛かると難解な言語で混乱させて来るから注意して聞き取る必要がある。

そう、で、ちゅか、そう、で、ちゅか。

ポンポンが、へりまちゅたか~。

かなり変形した日本語だ。

加えて、

う~~ん↑、あ~~ん↑、と昼間とも思えぬ声のトーンで、鼻頭(がしら)を、腹部や頬(ほほ)に擦り付けて来ることもある。

少し痛くて戸惑うかもしれないが、それは君の成長と共に消え去るから少しの間我慢をしてほしい。

ほぼ並行して、口の成長にも力を込めるが、耳に比べれば幾分遅い感じがする。

生後しばらくすると、バブバブといった単調なリズムを口ずさみ、みるみる能力を開花させて行く。

しかし、こちらはパンパース等の開発が進んだせいか、パパ、ママ、オシッコと言えるようになるまで少し時間が掛かってしまうのが難点だ。

口と同時進行で足の方も成長させるのだが、頭が重く、腰にも不安定さが残り今しばらく立つことは叶わない。

まずもって、生後1年は我慢の時が続くだろう。

この様に、人はむやみやたらに成長している訳ではない。

必要なタイミングで順次成長を遂げるのだ。

乳幼児期、幼少期、学童期、身体的成長期、青春期、青年期と進む。

年齢にすると25歳頃には、一般的な成長は終わりをつげ、この後は、わがままな成長期へと突入していく。

仕事上での成長などは、それまでに備えた基本能力の掛け算と焼き直しだから、成長とは呼べない。

プレゼンが上手くなるなんてのは、話せるようになる、立てるようになるに比べれば、そう大した事ではない。

では次に、少し時代を遡って進化についても考察してみよう。

その昔、我々のご先祖様達は、まだ卵を産んでいた時代があった。

それが、何某かの理由から卵を産むことを止めてしまったというのだから一大事だ。

一体、何があったのだろうか。

私は、生活の中の、ある出来事が気付きを与えたのだと考えている。

それこそ、ご先祖様がまだ鳥だった頃の話だ。

どうも、この辺りの地面は危険が多くて心配だ。

若い雄鳥は一念発起し、よーし、思い切って、あの木の上に家を作ってみようかと考えた。

狭いながらも、出来上がった新築の我が家は満足のいく仕上がりだった。

風通しは良いし、エアコンなど無くとも快適だった。

その上見通しは利くし、何といってもここは木の上、防音対策をする必要が無かったのだ。

ウッへ、こりゃ今夜が楽しみだ。

自慢の絶景で嫁鳥を呼び寄せ、せっせと何して愛の結晶体である卵をたくさん授かったのだ。

そんな幸せな日々を送っていたある日、トカゲの一種が下の物陰から、嫁と卵を狙っている気配がした。

ジーーーッ。

いかん、このままではいつかやられると思った瞬間だった。

シァーッ、と一閃!

反対方向から、別の中型が襲い掛かって来たのだ。

しまったッ、

条件反射的に、嫁を左へ突き飛ばし、自分は右上に飛び上がった。

2メートルほどの距離を保ち、襲い掛かってきた相手を睨みつけ、ホバーリング体制で相手を威嚇し嫁の方を見た。

まずい、とっさの事で右翼を挫(くじ)いたか、力なく下へとクルクル回りながら嫁が落ちて行ってしまった。

卵はッ無事か、俺たちの、、

シュルルルルー、赤い細い舌を出して、無表情にこちらを見ている。

この様に、ご先祖様は、常に戦いの中からさまざまな現実を学び取り、知恵を絞って次へと成長して行かれたと考えている。

まだ地面を歩く生き物だった時、中型に大型にと、さまざまな強敵に飛び掛かられてはあッという間に命を投げ出して来た仲間がいる。

彼らの死を無駄にしたくないという一心で考えられたのだ。

そうだ、相手の攻撃の及ばない空中へ舞い上がる事が出来れば何とかなるかも、、、

この気付きが起点となって羽というをパーツ持つことを決意した。

それから数万年、ついには先人は翼をものにしたのだ。

その時の喜びと感動は凄ましかったと想像できる。

これで、天下を手中に収めたも同然だと舞い上がったに違いない。

しかし、天は二物を与えぬものらしく、巣の中に卵を産み孵化(ふか)させる繁殖法は進化させてくれなかったのだ。

口と足を器用に使い、より高いところへ巣を作る技術は身に付けた。

ただ、残念なことに、卵を持って飛ぶというのは想定外だった。

飛べる。それは、己を守る事には長けた技だが、一度事が起これば巣にいる卵を守るには不十分な能力であり、

これではダメだと痛烈に思い知らされた一瞬でもあったのだ。

そんな悔しい経験と長い長い道を歩み、ようやく辿り着いた能力が母の胎内で卵を育てるという方法だったのだ。

この様に、身体的に必要なパーツや能力は膨大な時間をかけて進化させてきた。

しかし、ここが終着点という事でもない。

次はひょっとっするとキングギドラの様に三つ首怪獣なるかもしれない。

考えただけでゾクゾクしてくる。

そう言えば最近、爪の伸びるのが早くなった気がする。

髪の方は薄くなってきたし、腹は膨らんできた。

胸元から立ち込める齢臭など、下手をすれば異臭騒ぎを起こしかねないレベルだ。

ひょっとして、私は近々、臭い河童になってしまうのではないだろうか。

★★★★★★

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