不可思議事件簿、破

私がシカゴ行きデルタ航空に乗ったのは、シアトルの国内線ターミナルだった。

そこで合流して同乗してきた現地の担当者は、なんと体重が120kg超えという巨漢の持ち主だった。

シカゴの空港に到着した際、回転台から重いスーツケースを下ろすのを手伝ってくれたが、

彼は流石に力も強く、右手と左手に1個ずつ、同時に2つひょいひょいと軽く持ち上げてカートに乗せてくれた。

しかし、資料の入った段ボール箱はさらに重く、さすがの彼も私に背を向け前屈みになって力を入れた時だった。

ビーーッ、と言う音共に、彼のケツは左右に分かれ、口裂け女が白い歯を出して横顔で笑っているような奇妙な生き物を作り出してしまった。

ケツを割られた巨人は、口裂け女を割れ目の中へ押し込もうと、左右からグッと引き絞めた。

巨漢が故に余った肉と皴(しわ)、そして口裂け女の口を、まとめて挟み込んだから歩けない。

進んでは、ほどけ、挟んでは、カッカッと笑われ、最後は、横、横ステップで、なんとか己がスーツケースへ辿り着きいた次第だ。

フー、ヒー、ハー。もう笑うなよ。

替えのズボンを取り出して、キョロキョロ。トイレはどこかいな。

口裂け女は姿を消した様だが、今や袴(はかま)状になってしまった布切れを、なんとか両手で掴み上げ、破れかぶれな足つきでトイレに駆け込んでいった時に、今日のお題を思いついた。

「破」

決してタイトルを書き損じた分けではない。

今回は、真剣にこの「破」について考察を深めてみたいと思っている。

 音読みすると、は

 訓読みすると、やぶ(る)、やぶ(れる)

とあり、

漢検なら、6級に相当するレベルの高い漢字となっている。

諸氏なら、この「破」という文字を見て聞いて、サクッとどのようなイメージを思い浮かべただろうか。

瞬時に、パンスト!、何てことを考えたあなた、ちょっとどうかしている。

今日は、そう言う日ではない。

爆破、破裂、破壊、といった熟語にすると何やら危ないイメージになるが、

「記録を破る」なんてのはどうだろうか。

このぐらい一般的な回答を出すことを、パンスト君には覚えてもらいたいところだ。

先日、ラスベガス在住の日本人女性が、ニューヨークのホットドッグ早食い大食で優勝されたというニュースを見つけた。

10分間で48・5個をたいらげ、7連覇と新記録を達成したとあった。

恐ろしい数の記録だ。

加えて驚くべきは、それ以前の記録が自身の持つ41個だったことである。要は、ぶっちぎりの7連覇なのだ。

正に、己が記録を破った瞬間であった。

ちなみに、世界記録は、カリフォルニア州在住の男性フードファイターで10分間で75個を食べたと記事にあった。

そう言えば、日本にも、わんこ蕎麦の大食い大会があり有名だが、こちらは大会によって競技方法が異なり、一概には言えないが、

第33回全日本わんこ蕎麦選手権、632杯(15分)約9480g完食 鈴木隆将さん、

この辺りが、日本記録と言えそうだ。

この様に、記録とは、その競技の頂点に君臨し、誰かに破られる為に、その日を待ち続けるのが宿命と少し悲しい存在でもあるのだ。

ほんの少し前まで光り輝いていたその一等星は、破られた瞬間にその役割を終え急速に光を失い過去のものとなる。

やはり、「記録、それはいつも儚い」とナレーションしていた鳥人間コンテストをまたもや思い出す瞬間でもあるのだった。

ただ、記録が破られる瞬間は、本当に儚(はかな)いのかという疑問を持たれる諸氏がいらっしゃるかもしれない。

しかし、今回ばかりは心配ご無用と言いたいところだ。

その答えは、冬のスキージャンプ競技の中に見つける事が出来る。

スキージャンプ競技は、冬季オリンピックで日本人チームが活躍したこともあり、地味な競技の割に人気が高いスポーツと言えるだろう。

一般に知られている競技は、ノーマルヒル(75m~90m)、ラージヒル(105m~120m)二種類でジャンプ台の大きさに違いがある。

競技自体は、ジャンプ台の上まで行って、記録や実力の低いものから順に2回のジャンプを行い、その姿勢の美しさを競う飛型点と飛距離点の合計によって順位を決定することになっている。

2回目のジャンプは、1回目の点数が低かった者から順にジャンプし、1回目の最高点が大トリを務める事になる。

さて、問題はココからだ。

二度目のジャンプも中盤以降になってくると実力者がゾロゾロと登場してくる。

そこで、良く目にするのがTV画面の中に映し出される暫定順位者のお立ち台とその表情だ。

暫定1位、2位、3位の選手は、大会主催者が用意したお立ち台に上がり、己が実力を誇示するのである。

私が1位よ、私は2番よ、って感じだ。

しかし、そこに用意されお立ち台は、1位(金)、2位(銀)、3位(銅)の三つのみなのである。

4位以下8位まで(オリンピックの場合)も入賞者と呼ばれるが、それは名ばかりで、3位と4位の間にはその栄誉に雲泥の差があるのだ。

ゆえに、お立ち台の暫定3位は、次の選手のジャンプに強烈な念を込めて祈る様に眺めるのだ。

祈る先は、競い合う選手の失敗という一言に尽きるのである。

競技者が最後の10人ぐらいになると、念の甲斐も無く、次々と順位が入れ替わる。

TVでは、ジャンプする者とお立ち台の3人を交互に映し出し、記録更新される度に、暫定3位の者がTVカメラに手を振り、悲しげにその場を立ち去るシーンを繰り返す。

正に、儚さの演出と言えるだろう。

この仕打ちは、見る者には分かりやすくシンプルで競技観戦を盛り上げる演出に一役買っているが、競技者にとっては、嫌じゃないんだろうかと常々考えている。

ま、欧米選手達は、カメラに向かって陽気に手を振り、またねーとか、投げキッスをして帰って行くから、あまり気にしていないのかもしれないが。

まあ、スポーツ競技においては、大概の場合が、相手の失敗を喜ぶのが常であり、それを観戦している側も承知の上だから問題はない。

棒高跳びの場合だと、飛ぶなよー、越えるなよー、棒を落とすんだーと念を込めるし、

走り幅跳びの場合だと、踏切を失敗しろー、失速しろー、手をつけ、こけろーと祈るかもしれない。

投てき競技も、ほぼ一緒だ。

球技もまた、相手の失敗から勝ちを奪い取ることもあるが、こちらは少々趣が違うだろう。

申し訳ない。誠に、嫌な表現をしてしまったが、順位を決めると言う行為は、そういうものだから仕方がない。

しかし、タイムを破るような競技に関しては、勝ち負けとは違う醍醐味がある。

短距離走、リレー、マラソン、水泳などがその代表格だ。

これまでの記録を、進化した人類の証として、破り続けていくのだ。

記録、それは、破った者へ喜びを与える為に存在し、破られた者はその時点で役割を終える。

しかし、

よーく、考えると、

パンストは、破った側も喜び、破られた側も喜ぶのだから、金を2個あげるのが良いかもしれない。

★★★★★★★

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