愛しき、中間管理職

中間管理職

私は、この言葉が大好きだ。

 

正直、日本の大部分を彼らが支えていると言って過言無いだろう。

そんな大黒柱、報告したい事例が山の様にあり、シリーズ化をも考えさせられる程だ。

まずは、小手調べ程度に考察してみよう。

今回は、諸氏にも参加し考察出来る様に、日常的なビジネスシーンを例にしてみたい。

場面は、来年度(2020)用、新(商品)企画のキックオフMTGに参加するとしよう。

1月末、金曜日の朝、10時

担当課長は、この企画が上層部からの発案である旨、MTG冒頭で何度も触れながら、忌憚のない意見を聞かせて欲しいと、見事に皆の口を塞ぐ。

えッ、

今時、いるの、そんなヤツ、、

と思われるかも知れないが、実際に存在する。

一般的に、MTGを始めるに当たっては参加者の意見が出やすいよう工夫を練る方が多い筈だ。

しかし、この手の中間管理職は、そんな事はお構い無しで、いきなりトップギアから入って来る昭和時代の生き残りだ。

今や、ビジネススクールのマネージメントスキルからも削除されかかっているような低いレベルも身に付けておらず、やってはならない悪の見本みたいな事をふんだんに披露してくれる。

やはり、若き頃に「8時だよ全員集合!」を見過ぎだのであろうか、、

時節柄加えて置くと、ペストや天然痘は激減、撲滅している事になっているが、間違いなのかも知れない。

極めて数が減っているだけで、どこかに僅かに残っている筈と、今回のケースを書いていてそう思ってしまった。

ま、話しを進めよう。

朝の早よからこの雰囲気を作り出す課長に、係長辺りは、「勘弁してくれよ」と心の中で叫ぶ事だろう。

しかし、本人は意に介さず、

ささ、何か意見は無いか、、ん、

企画内容は昨日配布した資料の通りだッ。

えっ、

今度は皆で、勘弁してくれよ、となる一瞬だ。

この資料、昨夜21時台の配信になっており、今は、翌日の朝10時開始のMTG中だ。

はは、そんなヤツいませんよと、やはり、大手諸氏や若人諸氏は思うかも知れないが、中小零細企業には、確実に今もなお生き残っているのだ。

大手や若人諸氏は、仮にこう言った管理職がいたとすると、その理不尽を責めたくなるだろうが、中小零細は違う。

こんな時専用のマネージメントスキルを持ったヤツが存在するのだ。

例えば、今回のケースであれば、ベテランの平か主任が腕を見せる事になる。

課長、昨夜は遅くまで資料作成お疲れ様でしたと切り出し、わざとらしく労いながら、時間を稼ぐ。

皆も心得たもので、その間に資料に目を通して行くのだ。

このベテランは知っている。課長は、昨夜遅くまで資料など作っていない事を。

たった8ページのPPT資料だ。

P1は表紙で、P2、P3は年次報告の焼き直し、P7はメモ、P8は白紙に目標必達!と勘亭流で書かれている。

読む所は、P4、P5のみで、P6は読む必要は無い。そのP6には、市場分析、他社比較、販売促進案、価格設定の根拠などが必要だ、と文字で書いてあるだけで、関連する数字は示されず、別添も無い。

皆の気持ちは、あんた、本当に課長なのか、と統一して纏まるから、まんざら不必要とも言い切れまい。

資料を見る内に、

多分、夏休みの宿題状態だった為に、配信が昨夜になったのであろう事は、参加者全員の知る事になる。

ま、時間を稼いでくれたベテランも、このぐらいでしか役に立たない存在である事は、アナザーストーリーだ。

しかし、若手の係長は、そこそこ仕事ができるから、この茶番劇が許せないでいる。

誰か、意見は無いか、、

いち早く資料に目を通した、ベテラン主任(この場合、女性である事が大半だ)が、不出来な資料をチクチクと突きながら、この資料を見る限りでは、余り儲かりそうではないとストレートに意見する。

この案は、お客様の声を知らない人の企画案だと思いますと、ズバリ言う。

これには、場が一瞬、カチンコチンと凍り掛けるが、、

何とか、若手係長が苦い顔で後を引き取り、課長に聞く、、

因みに、この係長、一応仕事をしているらしく、少し大人にもなって来たのだろう、ベテラン女子の意見が的を得ているのは分かっている。

しかし、その意見ではMTGが前に進まない事も分かるから、、

課長、因みに、一体、誰の企画なんですか、、

、、、、

課長は直ぐに返答しない。

きっと、気に入らない部長か、外様の執行役員だろうと当たりをつけて、前出のベテラン主任(男)は、腹の中で、誰でもええやん、何で今確認する必要があるのか、と馬鹿にしながら、茶を啜る。

若人諸氏、よ〜く覚えて置いてくれ、MTGに置いて、このベテランが少し音を立てながら茶を啜る時、腹に一物あるからな、、

そして、その音が気に障った係長辺りが、何か意見があるんですかと振ったところで、いや別に、すみません、と惚けるだけだ。

これ、絶対昇進試験に出るから、注意な!

結局、1時間以上無駄な時間を使い、ほぼ生産的な意見は出て来ず、次週に持ち越しとなったミーティング。

皆の気持ちは、はぁ、まだやるんかいッ、来週は、もう2月やで〜、と他人ごとの様に批判する。

如何であろうか、、

どこの会社も五十歩百歩ではあるまいか。

私は、単独でよく市場調査に赴く。

喫茶店、ファミリーレストラン、居酒屋等々、、大きな声で聴こえて来るのは、大体が上司や同僚の悪口、告口の類だ。

他に話しは無いのかと不思議におもうが、その話しを聴いてあげているのも中間管理職。

いや〜、なんとも素晴らしい。

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