不可思議事件簿、人生初勝負、準備

8月も終わり掛けの、暑い日のこと、

よしッ、勝負だ。

どちらが早く、向こうの壁まで辿り着くか、競争だ。

初めて、兄に勝負を挑む日の記憶である。

当時、私の身長は125cm程度、2年先行く兄は130cmチョイ、許容範囲のハンデだ。

決戦の場は、

普通の市民プール、水深2m、競泳用50m、横の長さが25m。

私が選んだ種目は、横25m、自由形、ビート板使用可とした。

競技委員長は、母だ。

その夏の始まり、柱にしがみ付いて嫌がる私を、無慈悲に引き剥がし、水泳教室に通わせたのは、

何を隠そう、そこで仁王立ちされている母、その人だ。

水泳教室では、顔つけ、イルカジャンプ、壁キック、と順調に昇級し、人生で初めて、進む快感を覚え、競争心の火が灯った夏でもあった。

しかし、この年代の一夏は、べらぼうな数の経験を強いられる。

初恋、冒険、挑戦、信頼、裏切、、幾重にも経験値が増して行く。

挫折と言う経験も含まれるだろう。

しかし、快感から挫折までが、早すぎる。

ビート板キックまでは、良かった。

しかし、子供心に、この順番だと、そろそろ、この生命維持装置を取り上げられる日も近いのではと、想像が膨らむ。

嫌だッ、無理だッ、正気か先生ッ。

日々不安が強まって行く。

あれだけ、昇級する喜びに浸っていたのは、つい数日前のことだ。

夕餉の時間が辛くなって来ている。母や父に、今何級?って聞かれるのが怖かった。

そろそろ、ビート板が無くなるなとの会話に進展するのが怖いのだ。

あぁ〜、休みたい。

何とか、体調が崩れ無いかと、就寝時、足や肩、腹などをタオルケットの外に出して見るが、悲しき抵抗であった。

正直、滅多に風邪など引かない、健康優良児な自分を恨んだ。

結局、その日は、直ぐに訪れた。

は〜い、じゃあ、◯級のみんな、こちらに集まってくださ〜い。

うッ、びょ〜、来てしまった。

股間が、ギュンギュン悲鳴を上げている。

ガクブルッ、震えが止まらない。

面被クロール、、

ガブガブ、ヒーッ、

3リットルは、飲んだな。

当時は、まして街の水泳教室、指導法も大雑把だ。

一通りの説明があり、さぁ、やって見ましょう的な、学ぶ側の努力値に極めて依存したスタイル。

要約すると、出来る子を見て真似して見ましょう。

手っ取り早い教授法だ。

さて、限界点を超えて水分補給した私、このままでは生の限界点も超えそうだ、、

ガブガブ、ヒーッ、

うぉ〜ッ、ガッぷ、

立ってしまった。

足を付けてしまったのだッ、

同時に、涙が出始める。

初体験の感情に狼狽えた。

恥ずかしくて、直ぐに面被って誤魔化した。

7才の夏、初めて知った挫折感であった。

つづく、、

↓南無阿弥陀仏

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