華奢な我が年金の肩
この肩に、俺は乗るのか。
身長は普通で、かなり細身の40kg台前半。とても華奢な感じの期待の新人さんである。
私との年齢差を考えると、間違いなく、彼らこそが私の頼みの綱だ。気持ちの上では、申し訳ないと思うが、間違いなく君達年金枯渇世代に、お世話になりそうです。
しかし、見れば見るほど、華奢すぎる。泣けてくるじゃないか。でもね、私はあえて鬼になろう。
君がどんなに抗おうとも、私は乗るよ、その左肩に。ゴメンッ。
加えて言うておきますが、もう一人、佐藤さんが右肩が空いてるか探りを入れてましたよ。
悲しいかな、これが、互いの現実である。
だから、私はイジメない。君達の為、君達が力を付けるためならば、たとえ火の中、水の中。あえて、ミスも被ろう。泣きごとも言うまい。
佐藤さんも頑張って。思い出せ、あの”忍”の一字を。後、少しじゃないか。みんなで逃げ切ろう。
しかしッ、俺も男だ。少しはギブアンドテイクをしようじゃないか。
何でも言ってくれ。長年培ったこの知識と経験、何を覚えたい。昭和の知識満載の俺と佐藤さんは協力するぜッ。
将来、君達の役に立つスキルはなんだ。まず、そこから行こう。
サボり方か、言い訳か。んー、どうだ、責任回避の予防線の引き方なら、佐藤さん、キャド レベルだしな。
後は何だ、出張費か、おぉー、そうだ、有給に慶弔休暇も覚えんとな。
結構あるじゃないか。
正直、私達、今悩んでるんです。
令和?
ハッ、、平成だってよくわからないのに、令和ってなんだよ。
何を教えてあげたら君たちの役に立つのか全く判りません。どうやったら、私達の年金まで稼いでくれるのか。それが先輩たる私の悩みなんです。
この前、佐藤さんが新人君と話してこぼしてた。
めでたく懐妊されました、予約の右肩さんが。
な、なんとッ。
あッ、育休って2年に延長になって、たよな。しかも、社会保険料免除じゃないか。左肩君。
佐藤さん、こうしてはおられませんよ。加藤さんと田中さんに声掛けて、今夜なる早で、いつもの所に集合です。上には、対策準備室の立ち上げとしておきましょう。
↓南無阿弥陀仏