再び降臨! あの恐怖の伝説が今、蘇る。

子供の頃に一世を風靡した口裂け女。

あまりの恐怖におののいた子供達を集団登校させる学校があった程だった。

その恐怖は、小中学生の口コミが中心となり瞬く間に全国へ広がった。

日々増幅して行く恐怖は、あまりにも信憑性が高く、今、その角を曲がれば、キャーッ。

そこに女が立っていてもおかしくないと言う劇場型の恐怖体験であった。

彼女の出現は、1978年の終わり頃。そのルーツは岐阜県にあったとする説が有力だ。

ピークを迎えたのは、翌年1979年の春から夏にかけてだった。

私の聞き及んだところでは、100mを5秒で走るから逃げられない。

包丁を振り上げて襲ってくる。

白のワンピースで裸足。(いや違う、ビーサンを履いているんだと言う子もいた。)

そして、極めつけは、マスク姿で子供を捕まえると、マスクを外し、「み・た・な・~」と言われるとのことだった。

自分の方から追いかけておいて、見たな~とは理不尽が過ぎるとも思ったかが、その事がかえって現実味を与えたようで更に怖かった。

これらの基本情報に加え、地域ごとにユニークな情報も伝播し、全国の子供達を震え上がらせたのだった。

少し、記載しておこうか。

「ヨーグルト食べる?」と尋ねられ、「食べない」と答えると、自分が口裂け女に食べられる。

肩を叩かれ、うかつに振り向くと切りつけられる。

右肩を叩かれたら左、左肩を叩かれたら右から振り向くと避けられる。

犬が来たッ、と言えば逃げられる。

100円玉を投げると、口裂け女は必ず拾うから、その隙に逃げる。

まあ、この手の情報に対する子供たちの感性と創造性は素晴らしい。

情報の出所や真偽なんぞ気にするこたーない。怖ければ其れで良しと盛り上げていくのだった。

残暑厳しいこの季節、次の写真を見て、ふとそんなことを思い出したので報告しておきたかった。

(出典:Yahooニュース。画像にリンク張っておきました。)

★★★

【おまけ】

最近、行くことになった病院での話。

痛みはないが、なんとなく体調がすぐれないため念のために受診することにした。

1階ロビーの奥の待合ベンチで順番を待っていた時だった。

ストレッチャーに乗せられたお婆さんが、前後左右、4人の看護師に付き添われエレベーターから運ばれてきた。

痛いよ~、痛いよ~、助けておくれよ~、と大きなで叫びながら、施術室へ運ばれて行った。

看護師たちは、みな無口でストレッチャーを押している。

キュル、キュル、キュルッ、少し油の切れたタイヤの音が院内に響いている。

ほんの1、2分だったか。再びストレッチャーが出て来た。

しかし、押されて行くお婆さんは無口で腕を少し垂らし、ぐったりとなっている様子だった。

ん? 

ざわ、ざわ、

私を含めて周りの患者達も気になったのだろう。押されて戻って行くストレッチャーを凝視した。

看護師は3人になっていた。

皆、白のワンピースでマスクを掛け鋭い目つきでお婆さんを見下ろしているのだった。

もしや、、

○○さん、お入りくださーい。

俺の番だ、同じ部屋なんだが、、

★★★

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