タイで初体験、ジビエに、シビレた!【前半報】

最近、巷ではジビエという言葉が流行っている。

簡単に言えば、自然に生きているものを捕まえて食べると言う行為の事だ。

行為自体は今に始まった訳でなく、昔からあって、それが当たり前だった。

しかし、今流行っている理由はハッキリとしており、「旨い!」、この言葉に尽きるそうだ。

ただ、食物連鎖の最上位に立った者のエゴの塊がこのお肉ですよと提供してしまうと箸も進まないだろうから、増えすぎた害獣駆除等の名目を付けているという事らしい。

この説明が無ければ、それらの肉片を心地よく口に運べない方がいるのだろうと推察している。

不思議なのは、動物を食する時にはかわいそう的な感情が湧くが、魚を食べる時には何も感じないという事実。 

未だ、その理由は解明されていない筈だ。

ごめんよ、お魚さん。

いずれにしても、人が生きて行くにおいては、理由はどうあれ必ず生き物の命を頂くことになる。

だからこそ、さまざまな感謝を持って正しく頂戴しなければ罰が当たると先人達は教えてくれるのだろう。

私も日々感謝しながら、一噛み一噛み、しっかりと感謝の食事を味わさせてもらっている。

さて、今回は少しジビエから外れるかもしれないが、ジビエにも勝るとも劣らない珍しい料理について報告してみたい。

それは、タイの田舎で起こった珍しい料理体験だったのである。

★★

そう、あの体験は夏だった。(東南アジアはいつも夏なんだけど、、)

バンコクの滞在に飽きていた私は、1週間ほどの予定でタイの田舎で寝泊まりしていたのだった。

世界各国、田舎の農村部と言えば、学校、役所、病院を除けば背の高い建物など一切見当たらない。

見渡す限り、周りは全部、畑(はたけ)と田んぼだった。

そんな場所で、唯一涼を求められたのが木陰だった。

その日も、朝から逃げようのない暑さに四方八方から襲われ、何とかヤシの木陰で熱風をやり過ごしていた。

あー、暑い。がんがん照りのお日様よ、もう少し優しくならんのかいと呟いていると、、

その時だった。

よー、日本人。

一人のオヤジさんが声を掛け来た。

私は、この村では完全な他所者、名前で呼ばれることは滅多にない。

それでも、タイの田舎の人はみんなゆっくりな感じで、攻撃的な感じは全くしない。

何かあれば声を掛けてくれるし、タバコがあればオジサンたちとは仲良くなれたし、子供たちの心は日本の駄菓子で鷲掴みに出来た。

このオヤジさんとも、昨日タバコを一緒に吸って距離を縮めた仲だった。

タイ人同士の誰もがそう聞き合うように、飯は食ったのか、調子はどうだと聞いてくれて、喉が渇いているならアレを取ってやろうかと木の上の方を指さした。

そうなのだ。ここはヤシの木の下なのだ。

見上げると、ヤシの実がたくさん生(な)っていた。

結構高いけど大丈夫か?と聞くと、

ふん、バカにすんじゃねーって顔で、スルスルスルと上まで登って、鉈(なた)でトントンと2つヤシの実を落としてくれた。

へぇー、上手いもんだな。正直感心した。

落ちたヤシの実を拾い上げてみるとずっしりと重かった。

中に、ジュースがたっぷりと入っている感じだ。

オヤジさんは、ヤシの実を左手に持って、右手の鉈で、カッ、カッ、カッと頭の部分を開いてくれた。

ほれッ、飲んでみな。うまいぞーと満面の笑みで手渡してくれた。

そして、自分の分も同じように飲み口を開いたが、中身のジュースは飲まずに腰に下げた水筒の中に注ぎ入れていた。

知恵とは素晴らしい。

この辺りには、水道なんかあるわけが無かった。

一旦、畑に出てしまえば水分は手持ちの水筒で取るしかなかった。

手元を眺めている私に気付いたのか、オヤジさんは笑って話してくれた。

俺はな、いつもこれさ、ハハハッ。

ポンポンと自慢の水筒の腹を叩いてとても満足そうに笑った。

ありがとな、オヤジさん。

タバコ吸っていくかいと一本差し出すと、先程の2倍ほどの笑みで喜んでくれた。

そうだ。おまえ、今夜ひまか。

ああ、何もする予定はない、何かあるのか?

フフッ、いいものが見られぜッ。

今夜は、タイガーとセブンが戦うんだ。

何?

タイガーとセブン、、と言ったのか?

それは、ひょっとしてこんな感じの、、、

止めておこう。きっと違う。

タイガーとセブンって、何だよそれ? 何の戦いなんだよ、オヤジさん。

ははは、説明していやるよ。

今夜な、お前の寝泊まりしてる家の前で、闘鶏があるんだよ。

タイガーがチャンピオンで、セブンは挑戦者よ。

みんな集まるから、お前も見に来いよ。

オヤジさんは軽く手を上げて、じゃ夜になと合図して畑仕事に出かけて行った。

ほー、闘鶏とは面白そうな。

これまで見たことがないぞ。

さっき、お前も来いよって言ってたが、俺の家の前でやるんだろう。

絶対にも見逃す分けがない。

まあ、良い。でも、そう言うところが、タイ人らしい優しさと言ったところなのだ。

よーし、今日は、これで楽しくなりそうだ。

そうとなれば、こちらも買い出しだ。

タイでは、誕生日、結婚式、葬式、祭り、仏教行事、どんなイベントでも主催者が飯と酒の用意をする事になっている。

そう言いながら、参加者も流石に手ぶらでは参加しにくく、多少の祝儀や香典の様なものを用意するのが一般的だ。

懐の寂しい場合は、祝儀代わりに、食事の手伝いをしたり、会場設定の手伝いをしたりと、ちゃんと誰でも参加できるようになっているところは素晴らしいシステムだ。

その他には、自分の家で料理を一品作って持ってくる人も結構いた。

私も、その辺りのルールは心得ている。ましてや、こちとら日本人だ。

こういう時は、酒に限るのだ。

よし、今夜はビールを差し入れすることにしよう。

日中は、子供達と遊んで過ごし、夕刻になる前に家に戻った。

それから、近所で暇そうにしている別のオヤジさんに頼んで軽トラを出してもらい、酒屋へ行った。(オヤジさんにはお駄賃として500円~1000円程を渡すのが礼儀だ。)

瓶ビールを24本(約5,000円)とクラッシュアイス(大きな袋20Kg入り)を購入して家に戻った。

ビールを下げている私を見ると、飯の用意をしていた女たちが直ぐに大きなタライを用意して、そこに氷をドバドバっと入れてビールをザクッと差し込んで冷やし出した。

へぇーそうするのか。なんか、日本と一緒だなと思った。

皆さん、慣れた手つきで動きにそつがない。仕事のできる人たちだった。

暫くすると、男たちが集まって来て金網を使って闘鶏リングを作り出した。

既に20人ぐらいが集まっていた。

庭先には大型のテントも張られて裸電球が一つ、二つ、と吊り下げられ、ピカーッと灯り出した。

夜の雰囲気が盛り上がってきた。

テントの下には、タイ料理のいくつかが並びだし、差し入れたビールも並んだ。

何故か、そのビールを見た時、あぁ俺も参加してるって気持ちが湧いて来た。

★★★

コッコッコッ、コケーッ!

コッコッコッ、コッ、コケーッ!

コケ、コッコー!

大きな一羽が興奮したのか、大きく鳴いたのが夕方の5時ぐらいだった。

この鳴き声を聞いて大人たちも盛り上がり出す。

どこからかピックアップトラックやって来て家の前に止まる。

そして、荷台の上に積んだ大型のステレオのボリュームをブーンと上げて、ズンズンチャッ、ズンズンチャッ、重低音の効いた音楽を流し出した。

そして、お待ちかね、本日のメインイベンターの登場だ!

オーッ、セブン!!! 

声が掛かる。

子供たちも、ワーワーと走り回って狂喜乱舞で興奮状態!

女たちはテントの下で料理を盛り付けながら踊り出した♪

笑い声がいっぱい聞こえて、ブンブン、パンパン、ラララ~ん♪

よーし、決めてくれよーセブン!!!

一発、ガツンと頼むぜー!

俺は、お前に全額掛けてるんだからなーッ!

興奮度200%、ダブルMAX状態!!

この興奮の雰囲気に、ブルンブルン、私の股間も振動を開始した。

なんかしらんが、スゲー! うぉー!!

そして、おー来たーーーッ!

おい、来たぞ! あれが、タイガーだ!

タイガーだ!

ギロッ、

タイガーが筋肉を盛り上がらせて、挑戦者のセブンを睨みつけている、、、

さあ、もうスグ、ゴングが鳴るぞ、、

つづく、、

★★★

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