(15) タイ、バンコク、トゥクトゥク物語【どこまでも描けない大人の遊び】
初めてタイにやって来て、ワイ(合掌)と言う挨拶の仕草があるのを知った。
これをお見舞いされると、なんだかとても心地が良くなる。
到着以来、連日あっちこっちと出かけまくり、忙しく身体を動かしているが、ワイをされると少し疲れが飛んで行くような気持ちになれる。
口では気儘な一人旅と言っているが、その実、働いている時とそう変わらない程に忙しい時間を過ごしている。
やはり、長年染みついた労働者としての性なんだろうか。
ホリデーに来る人の中には、南国リゾートのヤシの木陰でゆっくりと本を読みながら時を過ごすなんて言う人がいるかもしれないが、私はまっぴらごめんだ。
全身の細胞が、見知らぬ土地の初体験に湧き立ち、毛が総立ちをして私を休ませてくれないような時間を過ごしてみたいのだ。
実際、今も両目に焼き付けているのは艶めかしく踊る女の子のビキニの色と形とその中身だ。
もう、これ以上は無理と言う程に顔面が弛緩(しかん)しているのを感じ取っている。
幸せだ!
今、私の脳内物質を分泌させているのはGOGOBARと言う大人の遊び場で、まずまず中級レベルのお下品さに分類されていると考えれば良いだろう。
ここの遊びを細かく描写すると、筆が止まらなくなってしまう。
思い切って、○○○プ○ー、ぺ○バ○と言った遊びの細部描写をしてやろうかとさまざま映像が頭の中を過(よぎ)って行くが、申し訳ない。今はまだその勇気を持つことが出来ないでいる。
一時の感情に事を任せて暴走するのはダメだ。
楽しさの追求だけでは、きっと後悔することになる。
如何なる時も、楽しさの中に幾許かの冷静さを併せ持ち、フットブレーキ、サイドブレーキ、安全装置の安全装着、マナーとエチケットのファイナルチェックを忘れてはダメだろう。
大人の遊びとは、いや違う、おじさんのブログとはそうでなくてはならない。
故に、それらの描写はそれ専門のブロガーさんにお任せする事にして、一旦皆さん深呼吸だ。落ち着こう。
★★
イエーイ!、ベンツちゃん、もっと飲んでよ。
OK-!、ユウターッ、じゃ、テキーラで乾杯しよう!
タツヤさん、楽しんでますか?
おお、ユウタ(小太りの方)、この店凄いな、バリバリだぜ。
その子、ベンツって言う名前なの?
ベンツ、パンパン、ベンツ、パンパンッ、ベンツ、パンツー。ハハハー。
完全に逝かれているな。良い感じだ。
店内には所狭しと、世界各国の猛者連中が集まっていた。
どの顔も、決して本国では見せない程に生き生きとしている。
みんな、きっと最高に楽しいのだ。
ユウタ、負けるんじゃないぞ、あっちのテーブルの方が盛り上がっているぞ、それー。
もっと飲むんだー、騒ぐんだー、奇声も上げろ、ギョワーッチ、カンパーイッ/。
タイ人DJにも酒を奢り、ボリュームをガンガンに上げさせてビートとリズムの効いた音楽に頭と振って体を揺すった。
その店には、1時間半ほどいたか、流石に騒ぎすぎて疲れてきた。
少し離れた席でオカマ君としんみりと差しで飲んでいたケンジにも声を掛けて、お勘定とした。
また来てね~と、女の子とオカマ君達に声を掛けられて、三人で店の外に出た。
いや~、楽しいっすねココと、ユウタが余韻に浸る。
やはり、ベンツちゃんがお気に入りのようで、まだまだ遊んでいたいようだった。
ま、それでも一旦落ち着こうと三人で並んでタバコを吸った。スーハー、スーハー。
二人はこの後もう少し遊んでから帰ると言うので、私はバービアで一杯飲んでから帰るよと一足先に歩き出した。
今夜のプーケット、頬にあたる風がとても気持ちの良い夜だった。
★★
こんばんはー。
あら、いらっしゃい。また来てくれたのね。
えーと、ハイネケンだっけ?
ああ、一本頼むよ。
カウンターのノックは、昨日と同じようにグラスに氷を入れてビールを注いでくれた。
Thank you, Nok.
ビールを注ぎ終えたノックは、タバコいいかしら?と聞いて来たので、ああ、どうぞとパケットごと前に差し出した。
ありがとうと一本抜きとってカチッと火を点けて、深めにフーと煙を吐いた。
何となく、その顔つきが気になったので、何かあったのかと聞いてみると、さっきまで嫌な客がいたらしかった。
友達同士でやって来て、一本ずつのビールで2時間程も粘り倒し、女の子を見ては下衆な話をしていたらしい。
どこの国にもいるのよ、ああいう奴らはさと、今は落ち着いたけどさっきはかなりムカついたと言っていた。
まあまあ、そう怒らずに一杯飲んでよとビールを奢ると、あなたみたいな客ばっかりだと良いんだけどねーと営業トークで褒めてもらったから、とりあえずチンと乾杯しておいた。
さっき騒いだせいもあってか、1人腰かけるバービアの自由感がとても心地良かった。
小一時間程、座っていただろうか。
店の女の子とゲームをやりながら、今日のダイビングの話やスッチーさんとの出会いの話を聞いてもらって、それはそれで楽しい時間を過ごさ過ごさせてもらった。
よし、今夜この辺でお開きにしよう。
ノック、お勘定だ。
OK!
この一時間、私の相手をしてくれたオーちゃんにチップを渡すと、ギューッと長めにハグをしてくれた。
つづく、、
★★★
【おまけ】
翌朝、お互いに「おはよう」と掛け合った言葉に覇気が無かった。
完全に昨夜の熱戦の疲れが見て取れる。
ユウタとケンジは若さに任せてあの後も数件の店を飲み歩き、随分と深酒をしたらしい。
こちらは、2人程ではなかったが、それなりに連日の酒が体の深部に残っていた。
今日の気分は、ダイビングと言うよりもスローなBGMを聞きながら柔らかな手に身を委ねるマッサージをたっぷりと受けたい気分だった。
ショップのメンバーは昨日と同じ、ボックス君とアシスタントたちだった。
朝の挨拶を済ませて、乗船後は点呼を取ってバディを紹介。
今日の私のバディさんは、巨漢のドイツ人の男性だった。
握手した手が、分厚く大きく、じっとりと汗を掻いていた。
昨日は、タイ航空のスッチーさんだったのにと未練たらったらの二日目ダイビングが始まった。
バディチェックをお互いに済ませて、いざ、巨漢が入水。ざっぶ~ん!
もの凄い量のスプラッシュ(水しぶき)で船を大きく揺らすほどだった。
、、、OKサインで潜降開始。
荒い呼吸を整えるように指示を出して少し待ち、親指を下にして潜降の合図を送ると、OKと彼も続いた。
ベテランなら問題ないが、初心者で体の大きい人は、潜降、すなわち沈むと言う行為に時間の掛かる事が結構ある。
自身の脂肪が浮力を高めなかなか潜ってくれないのだ。
あまり良い方法でないのは分かっていたが、仕方がない。横位置にスルリと回り込んでグイーッと下に引きずり降ろしてあげた。
巨漢さんは、ゴーグルの中で既に苦しそうな目をパチクリとさせて親指を立てて「Thank you」とお礼を言ってくれたが、この後大丈夫かいなと少し不安の残るダイビングがスタートしたのだった。
案の定、巨漢さんは上下に激しく揺れて、浮いたり沈んだりと誠に危ないダイビング。
時折助けを求めるように私の手を握ろうとするから、その度に、ほらッ、あそこに大きな魚がいますよと指さして、マイちゃんと握り合った手の感触を何とか守り抜こうと必死に抵抗したのだった。
★★★
【おまけ2】
数日間、ダイビングと食事会、GOGOBARとディスコにバービアと遊び倒し、身も心も疲れ果てた。
楽しく遊んでいる間は、全く気にならなかったが、ふと一人になると携帯を眺めてはバンコクのノンちゃんの事を思い出していた。
あれから、全く連絡が来ないんだけど、どうしているのかなあ、、
★★★
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