(P) タイ、バンコク、トゥクトゥク物語【プロローグ】
これまで、海外のタクシー事情は何度か考察した事がある。
ロシアのUberも懐かしいし、ベトナムの兄ちゃんは英語が喋れたんだろうか、謎のままだ。
タイ、ミャンマー辺りのタクシーに関しても少しは記述した記憶があるが、詳しくは述べていない。
オーストラリア、ニュージーランド、カナダなどの先進国でもそれなりの面白いタクシーネタはあるが、この三か国はドライバーが一体何人なのか分からないからあまり筆が進まない。
その点、アジア諸国のドライバーたちは、みな生粋の地元民。
面白さと危険度は抜群で、アクシデントの遭遇率はグンッと跳ね上がって間違いなく私向きだ。
従って、今回はタイの三輪タクシー(トゥクトゥク)に乗りながらその考察を深めてみたいと思う。
この乗り物、見た目からも分かる様に、オートバイに幌付きリヤカーを引かせたような乗り物で、タイ人の街中(まちなか)の足として重宝がられている。
もちろん、観光客の乗車も許されている。
一例ではあるが、このような方も乗車されている。
このトゥクトゥク、街中のいたる所を流しているから手を上げて呼び止めればいつでも乗車は可能だ。
しかし、この乗り物には普通のタクシーのようなメーターが付いていない。
故に、乗車前にドライバーと運賃交渉をしなければならないルールになっている。
まず、客が行先を告げる。
するとドライバーが、前方を遠い目で見ながらブツブツと距離を確認し、腕時計を見て時間帯も確認する。
そして、空を見上げて気象条件をも確認するのだ。
タイでは、雨が降ると想像を絶する交通渋滞を巻き起こし、都市交通が完全にマヒしてしまうのだ。
例え、小型のトゥクトゥクと言えども擦り抜ける事は叶わないだろう。
ドライバーも大変なのだ。
それらの複合的な条件を加味して、客の身なりなんかも覗き見しながら、ぎりぎりの値段にチョイ乗せをしてから値段を提示してくる。
それを受けて、客が合意すれば、めでたく双方合意となりトゥクトゥクは出発する。ブ~ン。
だが、ドライバーからの提示額が気に入らなければ、値下げ交渉を続けるか、そんなに高いなら乗らないと言う2択となる。
世界共通、タクシー産業のサービス提供価格はドライバーの懐事情によって上下の振れが極めて激しい産業の一つと言えるだろう。
それは、ここタイでも同じで、タクシーやトゥクトゥクのオーナーから1日いくらで借りて営業(バイト)している人が多いから仕方がない。
車を止めてサボってはいられないのだ。
大体、12時間、24時間を単位として借りていることが多いから、1時間ごとの水揚げが非常に重要になって来る。
従って、この客を逃してしまうよりは、少し値引きしてでも運んだ方が良いという事になる。
しかしながら、上客(長距離やチップをはずむ外国人)のいる場所での値段交渉はまず無理と考えた方が良いだろう。
値下げをお願いしたら、きっと鼻で笑われることになるかもしれない。
基本、このトゥクトゥクは地元の人々を対象にした商売だからそんなに高い値段は言わないし、値引きもほんの少しお気持ち程度だ。
値下げのお願いはタイの生活文化みたいなものだから、元の値段には少し乗っけてあるんじゃないかと思われる。
ただし、これはあくまでも地元民同士のやり取りの話で、外国人相手となると様子が変わる。
まず、かなり高く吹っかけて置いて、客が値切ると、仕方ないそれで行ってやるから早く乗れと、なんともふてぶてしい態度なのだ。
その実、腹の中ではカモが来た来たと言わんばかりなのアクションを見せてくれる。
踏み込むアクセルはブン、ブン、ブーンと楽しげな音を出しているし、友達に行ってくるぜと送る合図は”じゃまた明日”と言わんばかりだ。
バンコクでは、基本的に客よりもタクシーやトゥクトゥクドライバーの方が立場が上と考えている様なのだ。
乗車拒否、嫌なら乗るな、俺の都合が最優先だ、なんてのが当たり前と言った感じだろうか。
もっと酷くなると、あまり文句を言うならどっかへ連れて行ってしまうぞとなる。
冗談ではなく、タイではたまに若い女性が連れ去られる事件も起こっている。
それは、タイのタクシー産業の運営方法に起因しており、政府も問題ありと認識しているようだが長年ほったらかしだ。
どうだろうか。タイに観光旅行に来て、300円のところを1500円程度にぼったくられる。
気分は良くないだろうが、旅の土産話代と考えれば何とか我慢できる範疇ではないだろうか。
タイ人にその辺の話を振ると、他の国じゃもっとボッタクっていると自分たちの行為を正当化するから面白い。
タイ人は、本気で少しのボッタくりなら優しいんだと思っているみたいなのだ。
分からんでもないが、、
まあ、それら全部をひっくるめてバンコクのタクシー、トゥクトゥク事情としておこうか。
では、本題へ移ろう。
★★★
タイランド。
事前に仕入れた情報では、タイという国は、若者からお年寄り、独りでもグループでも、カップルでも、全ての人々を楽しませてくれる場所だと聞いていた。
一体、どんな国なんだろうか。
微笑みの国と言うし、アメイジング・タイランドとのキャッチコピーもある。
みんな、笑っているんだろうか、それでいてアメイジング(驚いている)?
確かに、不思議の国の様だ。
★★
箆棒な量の仕事に追われ、プライベートでも辛いことがあり、この時は正直身も心も疲れ果てていた。
そんな私を見兼ねてか、友人がタイでのバカンスを勧めてくれたのだった。
出発は3月の初旬、期間は2週間だったと記憶にある。
私としては珍しく、普段はあまり選ばない窓際の席を選んでタイ国際航空に搭乗したのだった。
結果的にはこれが大正解で、プーケット経由の飛行機の窓から見下ろした海の綺麗さは今もハッキリと覚えている。
そして、そこから約1時間30分、私はドムアン国際空港に降り立ったのだった。
あ、この香り、、
鼻の奥を東南アジアの匂いがぷ~んと刺激してきた。
入国審査場へ向かう途中では、壁に書かれた不思議な形をしたタイ語の文字が目に飛び込んで来た。
おー、あれがタイ語かあ、何て描いてあるんだろう。
でも、間違いなく知らない国へ来たんだなという思いが込み上げてきた。
この時利用した空港はドムアン国際空港。(現在は2006年開港のスワナプーム国際空港がメインとなっている。)
入国審査場で、ポンと押された三角の入国スタンプを見た時、何故だか旅の気持ちがグッと盛り上がり、ブルブルッ、武者震いのような感覚に襲われたのを覚えている。
ひょっとすると、この時はもうアメイジング・タイランドに恋をしてしまっていたのかもしれない。
つづく、、
★★★
【おまけ】
荷物を受け取り、さっき押してもらった三角の入国スタンプを再度見返して、タイランドかあ。
おっと、こうしてはいられない。
タクシー、タクシー、っと、、
Hello!
運転手を見つけて声を掛けると,
Yes, と返って来たから、アジアホテルまでとお願いしてみた。
Can you take me to the Asia hotel?
OK, Boss. Asia Hotel.
なんだ、通じるじゃないかと思ったのはここまでだった。
#$%&’(’&%??? ア・ジ・ア・ホテル、、
、、、
なんです。
タイ語かよ、、、えーと、、
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