タブー
タブー(taboo)、辞書に尋ねると、
ある集団の中で、言ったり、したりしてはならないこと。法度(はっと)。「彼にはその話はタブーだ」とある。
語源は、ポリネシア語にあるらしい。
通常、私は周りに注意を払っている。
原因も定かで、若い頃にハマった推理小説のせいだ。
特に、時間を確認するスキルが好きで、ドラマに出て来る交番勤務のお巡りさんと同等レベルと自負している。
また、人は違和感を感じる野生を忘れていない。
奥の見えぬ細道には足を踏み入れないし、ヤバそうな奴にも近づかないだろう。
そう考えると、
違和感=危機回避力=防衛本能
と言えそうだ。
私は、出社時、ビルの玄関を遠巻きに入館する。人に背後を取られることを許してはいないためだ。
ゴルゴ13の教えであったろうか。忠実に守っている。
加えて、事務所の前で立ち止まり、入室扉に異常が無いかをチェックして、扉を開けて直ぐに、足拭きマット、壁、絵画、花瓶等々を指差しで素早くチェックする。
他人には、気づかれない様に=おかしな奴に勘違いされぬ様に、細心の注意払う。
おッ、額縁が少し歪んでるじゃないかッ。
違和感だ。
何故だか分からないが、この違和感を発見出来た瞬間がたまらないのだ。
俗に、股間がキュンとなる瞬間と言うやつだ。
歪んだ額縁を人知れず整えると、何やら自分がシークレットサービスになった様で、すこぶる気分が良い。
管理職の些細な秘事だ。
そんな私、ある朝、とんでもないミスを犯してしまった。
エントランス周りを一通りチェックして、入室。
おはよう。
瞬時に、違和感チェックだ。
んーん、問題はない、よく出来ている。
お掃除担当君、偉いぞ。
少し残念な気分を抱えて席に向かう途中、
ピッ、
センサーが大きく反応した。
メーターが振り切れそうだ。
違和感、発見ッ!
あれッ、M子さん、スカーフ、良いじゃない、、
手振りまで加えて、いいね〜👍と、声を掛けた。
ありがとうございます、😊笑顔付き。
M子さんは、素直だ。サラりと受け流してくれる。
違和感を感じ取れた自分が最高に誇らしい。今日も一日頑張ろうと愛用のウルトラブックを立ち上げた。
コンビニで買ってきたコーヒーを飲み終えた頃、着席後10分程か、
向かいのS子が、仕事をしながら呟いた。
私の事には、ぜんぜん気付いてくれないんですね。
んッ、コーヒーカップを口元からデスクに戻し、警戒レベル3発動だ。
危険な香りの違和感だが、、
分からない。
何に、気づけと、、
いかんぞッ、警報装置がレッドゾーンに突入だ。
わたし、髪切ったんです、昨日。
20cm以上切ったんですけど、、
しまったッ。
俺の違和感ノートに、女性のヘアは書かれていなかった。
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