海外事情、ニュージーランドで覚えたアールグレー(中間報)

ホームパーティーが開催されたAuckland(オークランド)のシェアハウスは、街の中心部のすぐ近く動物園にも近い場所だった。朝の目覚めに鳥の声や猿の鳴き声が聞こえていた記憶がある。

さて、午前中から開催されたシャアハウスのホームパーティー、昼前にやって来た美女二人組をリビングに招き入れ、私はおもてなしのウエルカムティーポットをキッチンから持ってきた。

そして、二人に年代物のティーカップ(きっとシェアメイトがガレージセール(=近所のガラクタ市)で買ってきた安物だと思いますが)を手渡してポットから紅茶を注ぎ入れてあげた。

この時点で15人ほどのゲストがリビングのソファーや床に所狭しとそれぞれのグループで陣取っていた。

要するに、人が多すぎてテーブルにティーカップが置けない状態だったのだ。

手持ちで飲んでいただかなければならない非礼を、Sorryと詫びる私に、EmiちゃんとNaoちゃんは, Never mind、It’s ok. と優しく微笑んでくれた。

良い人達だ。

あ、これ、Earl Grey (アールグレイ)だね。

Emiちゃんが、英語でつぶやき、その香りを笑顔で楽しんだ。

Naoちゃんも、あ、ほんとだ、Cute smell ! と英語でその香りを確かめた。

私の方は、

ほー、

アールグレイ、、

知らない言葉だが、場の状況からして、この飲み物の名前なんだろうが、ただの紅茶と違うのかって反応が頭の中を支配している。

いかん、いかん、美女二人の前、アールグレイを知らないなんてダメだッ。

よし、ここは知ったかぶりだ。

だねー、美味しいよね。アールグレイ。

どうだ、いけたか、、この使い方であっているのか、、

間違っていると気まずいので、

己がカップに鼻を近づけ目線は下へ、首を上げずにアールグレイをゆっくり啜って気配を探る。ズーッ、ッ、

そして、クーッと、その香りを胸の奥に深く吸い込んでみた。

おー、これは、何と爽やかな、ミントのような、すごく良い香りだ。

今までに嗅いだことの無い香りであった。

どうやら、アールグレイと言う単語の使い方も当たっていたらしく、会話は自然な形で進んで行った。

ところで、〇〇君、日本人だよね。

もう、日本語で話そうよ。

そうなのだ、ここまで10分ぐらいか、ぎこちなく英語で話していたのだ。

二人とも私より英語が断然うまい。

たぶん、私に気を使ってくれたのだろう。

正直、助かった。

これ以上は、アッハン、ぅッふん、OK、Yes and No、だけじゃ対応しきれなくなっていたから。

しかし、そこは粘りの一言で、

OK Japanese from now!

季節は、初春、アールグレイという香しい言葉を初めて聞いたオークランドのパーティーであった。

つづく、、

追記、この後、入れ代わり立ち代わり、メンバー交代の自己紹介と握手とキス。もう頬っぺがベトベトになった話へと進みます。キャー、助けて!

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