衝撃事件簿、そして、女は欲しがった。
海外で生活する場合、年齢や職業によって滞在方法は変化する。
観光旅行の場合、世代にかかわらず、まずホテルに滞在するのが一般的だろう。
稀に、豪華客船に宿泊するというリッチバブルな方々が混じるが、移動型であるもののホテルには違いない。
一人旅の場合は、ホステル、バックパッカーズなどの安宿を利用するだろうし、車好きの旅ならキャラバンカーを利用することがあるかもしれない。
しかし、それらも一時的な宿泊方法であって、決して長期の想定ではない。
長期の代表格は、留学、海外赴任、移住、国際結婚の4つだろう。
留学の場合も、短期ではホームステイという選択肢が加わるものの、あくまでも旅行者の分類で別枠だ。
長期の留学生は、学生寮又はアパートメントを利用する者が多いだろう。超変則ではあるが、アジア諸国からの金持ち留学生は家を買うという選択肢まで持ち出して来るが、日本人ではまず見かけない。
仕事で海外赴任ともなれば、長期滞在者向けのサービスアパートメント(キッチン付き及び清掃付き)やコンドミニアム(=賃貸しマンション)等が一般的だ。利用料金は結構高額になるが、会社が住宅費を負担してくれることが多い筈だ。
ただし、現地採用で独身の場合は、金銭的な余裕は無く会社の住宅費補助も無い事から、3LDK、4LDKの集合住宅、もしくは一軒家のシェアーハウスに一部屋を借りて住むケースが散見される。
私も、現地で勤務している時、私が借主になってシェアーメイト(同居人)を募集して、共同生活を送っていた経験がある。
特に思い出深いのは、オーストラリアの2LDKの角部屋に居た時だった。
同居人は、体育会系のT(ティー)で、彼に一つの部屋を貸しており、ベースは2人だったのだが、常に誰かが泊まりに来ており、人がたくさんいた記憶がある。
ある時期など、理系のSクンがTティーの部屋に居候しており、いつもSクンの脛毛(すねげ)足が部屋からはみ出していたのを覚えている。
彼らとは、今でも連絡を取り合っているから、期間は短かったが深い絆を育んだ共同生活だったのだろう。
エアコンが壊れていたせいもあり、暑い日など、むやみに空の冷蔵庫を開けては冷気を貪(むさぼ)り、電気代が高くなると皆で取り決めた罰、腕立て伏せx10回を何度もしていたのが懐かしい。
そんな、むさ苦しい共同生活を送っていたある夜、
一杯飲み終えて、夜の23時ごろに帰宅すると、まだ誰も帰っておらず私が一番のりだった。
その夜も、茹だる様に角部屋は暑く、股間からの熱を放出させたくて、ダラリと死に掛けている玉(ぎょく)に団扇(うちわ)で風を送り込んで、一息入れていた。
ほぼ丸裸(まるはだか)同然だが、誰もいないし気にすることは無い。
一通り風を通して、トランクスパンツをくるりとTバックの形に捲り上げ、もう少し酔いを冷まそう。パタパタ。
女性読者には絶対分からんだろうが、ほろ酔いの玉々に風を直(じか)に当てると、なんとも心地良いのだ。
是非、パートナーにも、「暑くなーい」と煽いでやって欲しい。きっと惚れ直される筈だ。
一息入って、酔いが醒めると、
今度は、腹が減る。
食い物と言っても、通常、米とパスタ、ラーメンの買い置きぐらいしかない。
仕方ない。
ここは、二人に内緒で隠し持っていた、サッポロ一番塩ラーメンに登場してもらおう。
よし、今夜は、この夜食に腕を振るうことにする。
しかし、インスタントラーメンを作るのに、どんな腕を振う必要があるだろうか。
あえて言うなら、
鍋に入れた麺には、触れず構わず、忍の一字で時を待ち、
粉末スープを、鍋と麺の隙間、「天・地・人」、花を生けるが如く均等に、サラリ、パラリ。
見た目、四角い麺の塊を、箸で2~3周、ゆっくりと回して馴染ませてやれば調理工程は終了だ。
時同じく用意の鉢に、箸を麺に刺し入れ持ち上げて、
鍋の汁(つゆ)を先に注ぎ入れる。
持ち上げた麺は、二度程折りたたむように中央へ招き寄せ集め、
麺の一部がほんの少しだけ、汁の上に顔を出す程度に整えて、
付け合わせのいりごまを、白雲に見え隠れする渡り鳥達の様に彩り掛ければ、
見事!
盛り付けの妙味となること請け合いの一品だ。
食す前、例えそこに他人(ひと)が居なくとも、いただきますと、己が耳に届く程の声量で一声掛けて、
鉢を持ち上げ、ラーメンの湯気を鼻の奥へ忍び込ませる。
香を溜めて一息楽しんで、ゆっくりと押し出す。スー、フー。
この瞬間が、この塩ラーメンの一番の盛り上がり処だ。
んーん、胡麻が香ばしい。
一気に食欲が、大脳と舌の上を行ったり来たりし始めた頃を見計らって、
後は、思うがままに、ズズーッ、と啜(すす)り、
麺を咥(くわ)え、止まっては更に啜って、最後は首を、上下に振ってしゃくって、上り竜。
うっパーッ、、旨い。
これが出来れば、あなたも免許皆伝だ。
さて、堪能し終えたラーメン鉢をキッチンへ戻し、
食後の余韻を楽しんでいるところへ、
ピンポーン。
誰か来た。
ん、と言っても、既に夜中の12時近くになっている。
誰か帰って来たのか、
しかし、シェアメイトなら鍵をもってるから勝手に入ってくる。
念のために、のぞき穴で確認すると、
なんとッ、
若い女性が、アップでこちらを見返している。
一旦、目を穴から離して、もう一度、
グーンッ、
近ッわ、
誰や君?
へへーッ、ピース。
分かった、分かった、今開けたるわいッ、
どっちみち、このノリは、Tティーの連れやろ。
ガチャ、
どうぞー、
適当にやってくれ、と言う意思表示と共に背を向けキッチンへ戻った。
入って来たのは、4人の男と、ピースって入って来た女子が1人。
野郎どもは、ほとんど出来上がっており、ベロベロ君状態。
シェアメイトのTティーが一番ひどく、目は既に死んでいる。
Tティーとプラス2名は、帰宅と同時に御臨終。リビングに倒れ込んだまま動かなくなった。
続く一人は、便所でゲロッキー。
最後の野郎も、ハハハ、すみません、ヒック、
ホホホッー、ホントすみません、ウィック。
薬でもやって来たんだろうか。
そして、最後が女の子、
全く知らないお方で、初対面。
でも、かわいい、じゃん。
ジー、
なぜか見つめられて、
ハーイ(右手を上げて)、
私、「じゅんこ」ちゃんって言います。ィック、
すみません、みんな酔っちゃってて、ヒィック。
諸氏、記憶にあるだろうか、
ラーメンを食う前の、
私の、「す・が・た」と「か・た・ち」を
正直、こんな感じだった。
そんな私に向かって、その子は、なんと自己紹介。
そして、極めつけは、
私を押すように、キッチンに入って来て、
わー、ラーメンですかあ、良い匂いですね。
、、なんと、言えば良いのか、
鉢に残った半分ほどの汁を見て、
捨てるんですか、それ、
えッ、うん、そのつもりだけど、、
じゃ、飲んでも良いですか。
はッ、
俺の食べ残しの、冷えッ冷えの、私がずるずるした後の
唾液もしっかり入っている、この汁の事かい?
どんな趣味か知らんが、
もし、よろしければ、どうぞ、
ズー、ズー、ズー、
3回、すすり飲み、
続いて、グビグビ、ぐびーッ、
パぁー。
美味しい。
あかん、逝きそうや。
ものすごい、彼女と一つになったような体感が体中に走って、
くそ-、バリバリだぜ、ドンドンドンドンッ、
思わず、冷蔵庫開けて冷気でアソコ煽いで、
腕立て伏せをx10回して、、
うおー、じゅんこちゃーん。
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