大学、専門、日本語学校の留学生は、特定技能ビザへの変更が可能
結論から申し上げましょう。
外国人留学生(大学、専門、日本語)が、日本での就労を考えた場合において、日本国内で特定技能ビザ(1号5年間)への変更手続きが可能となっております。(2020年6月、Amidacs調査情報)
特定技能ビザ申請には、日本語能力の証明+産業別技能試験合格が必要です。
留学ビザ取得後、日本の学校で勉強した外国人留学生については、大半の場合が日本語能力をクリアーしております。従いまして、日本企業への就職を希望する留学生は各産業(指定14業種)が実施する産業別技能試験を日本国内(又は外国)で受験し合格する必要があります。
この産業別技能試験は、日本国内及び外国(東南アジア諸国が中心)において実施されています。
特定技能ビザ、産業別試験情報はこちらをクリック(←2020年6月25日準備中)
2019年(令和元年)5月1日現在、留学生数
312,214人 (前年比 13,234人(4.4%)増)
2019年(令和元年)5月1日現在、留学生数内訳
在学段階 | 留学生数(人) | 前年度比 |
大学院 | 53,089人 | 2,905人(5.8%)増 |
大学(学部) | 89,602人 | 4,745人(5.6%)増 |
短期大学 | 2,844人 | 405人(16.6%)増 |
高等専門学校 | 506人 | 4人(0.8%)減 |
専修学校(専門課程) | 78,844人 | 11,369人(16.8%)増 |
準備教育課程 | 3,518人 | 82人(2.4)増 |
日本語教育機関 | 83,811人 | 6,268人(7.0%)減 |
2019年(令和元年)5月1日現在、留学生国籍内訳
国(地域)名 | 留学生数(2019) | 留学生数(2018) |
中国 | 124,436人 | 114,950人 |
ベトナム | 73,389人 | 72,354人 |
ネパール | 26,308人 | 24,331人 |
韓国 | 18,338人 | 17,012人 |
台湾 | 9,587人 | 9,524人 |
スリランカ | 7,240人 | 8,329人 |
インドネシア | 6,756人 | 6,277人 |
ミャンマー | 5,383人 | 5,928人 |
タイ | 3,847人 | 3,962人 |
バングラディッシュ | 3,527人 | 3,640人 |
モンゴル | 3,396人 | 3,124人 |
マレーシア | 3,052人 | 3,094人 |
アメリカ | 3,000人 | 2,932人 |
フィリピン | 2,852人 | 2,389人 |
ウズベキスタン | 1,942人 | 2,132人 |
インド | 1,869人 | 1,607人 |
フランス | 1,635人 | 1,493人 |
ドイツ | 949人 | 924人 |
ロシア | 831人 | 771人 |
イタリア | 789人 | 715人 |
カンボジア | 751人 | 913人 |
英国 | 730人 | 703人 |
ブラジル | 548人 | 466人 |
パキスタン | 470人 | 397人 |
オーストラリア | 457人 | 460人 |
シンガポール | 438人 | 408人 |
カナダ | 437人 | 483人 |
メキシコ | 427人 | 360人 |
スウェーデン | 419人 | 425人 |
スペイン | 419人 | 386人 |
その他 | 7,995人 | 8,491人 |
計 | 312,214人 | 298,980人 |
(出典:JASSO 独立行政法人 学生支援機構 2019(令和元)年度 外国人留学生在籍状況調査結果)
留学(査証)ビザの基本
日本の教育機関で学ぶための在留資格は「留学」となっており、一般的には、学生ビザ、留学ビザと呼ばれることもあります。
教育機関には、大学、大学院、短期大学、専修学校、日本語学校(法務大臣が告示をもって定める)等があります。
ビザの期間(在留期間)は、4年3ヶ月、4年、3年3ヶ月、3年、2年3ヶ月、2年、1年3ヶ月、1年、6ヶ月、3ヶ月があります。
入学時期
大学:4月(秋入学を導入する大学も少し増えてきました。)
専門:4月(例外も存在することから、希望する専門学校でご確認ください。)
日本語学校:毎年、1月、4月、7月、10月の4回です。(学校により、4月、10月の2回もあり)
*入学条件、必要資格や提出書類に関しては、必ず各教育機関へお尋ねください。
留学生30万人計画(下記に説明有)が策定される前は、「就学ビザ=高校、専門学校、日本語学校」、「大学以上=留学生ビザ」と2本立てだった。
本の高等学校、専修学校の高等課程、各種学校などで学ぼうとする外国人に認められた在留資格。大学などで学ぶための留学ビザとは別のものであったが、平成22年(2010)7月以降、資格更新時に留学ビザに一本化された。
4 在留資格「留学」と在留資格「就学」の一本化
近年,在留資格「就学」に係る不法残留者数が減少傾向にあること,「就学」を「留学」のワンステップとする位置付けが強まっていることなどから,外国人が教育を受ける活動の在留資格について「留学」に一本化することとし,このことを盛り込んだ改正入管法が上記1のとおり,平成21年7月に成立しました。
なお,この部分の改正入管法の施行日は公布の日から1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行するとされています。
留学生受入れに関する施策の実施状況について 平成21年10月 法務省入国管理局 発表
留学ビザで労働は可能か?
可能です。
ただし、条件があります。
- 資格外活動許可を取得しなくてはなりません。(通常は、通学している学校の事務局がサポートしていますから、雇い主の皆さんは、資格外活動許可があるかどうかを確認してください。)
- 1週間に28時間以内(複数のバイトを掛け持ちしている場合は、合算して28時間以内となります。)
- 風俗営業店では働けません。(キャバクラはダメ)
- スナック等(風俗店営業ではない場合)は、タンバリンで盛り上げる、デュエット、ボックス席での接客等を伴っていると風俗業とみなされアウトのようです。ガールズバーは、微妙ですね。スナックの場合と同じく、風俗業みなされる接客があるとアウトです。(詳しくは、法務省等、関係省庁にお尋ねください。)
留学生10万人計画と、留学生30万人計画
留学生10万人計画
1982年、中曽根康弘内閣が登場し、その翌年「21世紀への留学生政策に関する提言」 (21世紀への留学生政策懇談会)が発表され、「教育」「友好」「国際協力」のための留学生の受入れを目的として21世紀初頭において約10万人の留学生の受け入れを総合的に推進するよう提言がなされた。10万人という数字は、当時アメリカが約31万人、フランスが約12万人、イギリスおよび西ドイツがそれぞれ約6万人という留学生を受け入れているという実態から、21世紀初頭にはフランス並みの留学生を受け入れることを想定したことによる。
昭和58年6月、中曽根康弘 内閣総理大臣(当時)の指示に基づき、留学生政策全般について、21世紀に向けての長期的視野からの検討を行い、同年8月、21世紀初頭において提言当時のフランス並み(約10万人)の留学生を受入れるため、留学生政策を総合的に推進するよう内閣総理大臣及び文部大臣に提言した。
”留学生政策に関する各種提言等”
文科省 中央教育審議会大学分科会 留学生部会(第1回) H14.12.25 資料4—2
留学生30間人計画
留学生30万人計画は、日本を世界により開かれた国とし、アジア、世界の間のヒト・モノ・カネ、情報の流れを拡大する「グローバル戦略」を展開する一環として、2020年を目途に30万人の留学生受入れを目指すものです。2008年7月29日、日本政府が計画を公表しました。
第169回国会における福田内閣総理大臣施政方針演説:「新たに日本への『留学生30万人計画』を策定し、実施に移すとともに、産学官連携による海外の優秀な人材の大学院・企業への受入れの拡大を進めます。」を受け、我が国の留学生政策を抜本的に見直すとともに、以下のとおりその意義を再整理し、明確化することが重要である。あわせて、その達成すべき時期については、「2020年を目途に30万人を目指す。」とすることが適当である。
文部科学省:「『留学生30万人計画』の骨子」とりまとめの考え方
留学生30万人計画達成、本当の理由
上記情報だけでは上手く説明できていないと思われますが、1983年、中曽根内閣で策定された「留学生10万人計画」の達成(2003年)を受けて、新しく「留学生30万人計画」が策定されたのが、2008年、福田内閣の時です。
中曽根内閣時は、留学ビザと就学ビザ、2本立ての留学生が存在していました。それを福田内閣時に留学ビザへと1本化したのです。
この時、留学生の数が一気に10数万人以上プラスされることになり、30万人達成への道筋が出来たのでした。
このあたり、数字のマジックみたいなもので、元々存在した2つの数字を足したのが留学生数増加の大きな理由だったのです。
↑計画達成のため、留学フェアー、情報提供、留学生サポート、関係各所で多くの方が尽力されたのも事実です。当サイトは、決してそれらの努力を否定しているのもではありません。