衝撃事件簿、英語角5°〜10°
今日は、英語に纏(まつ)わる話しを書いてみようか。
私は、かなり長い時間を海外生活に費やした事がある。
社会人になって10年程経ったある日、私の一時帰国に合わせて同期で集まり、酒を飲む事にした。楽しい一時だ。
ある者は、出世競争の話しに旧友を巻き込み毒霧を吐き、別の者は夢中で子供の話しを続け、共感を求めては唾を飛ばして来る。
まあ、この二つの話しなら、飛沫感染にだけ注意を払えば、極めて正常な暮らしをしているんだなと安心出来る。
しかし、子供の話から嫁の話しに突入して来るやつは厄介だ。
この場合、嫁の自慢話しをするやつはいない。大概は下品な話しと悪口から自爆して崩れていく。
個体によっては猛毒を吐くから、触れて共感してしまうと痛みを伴って共倒れを始める。
まあ、それも気心知れた友人同士の挨拶だ、明日になれば皆んな忘れてそれぞれの日常に戻るだけだ。
たまに、毒が回りすぎて首を垂れる程に尾を引いく個体がこの季節にも散見されるが、、
解毒剤が無い。
クリスマスを前にはちと厳しいものがあり注意が必要だ。
この年代、まだ健康の話しや親の話しは出てこない。
そして、話しがひと段落した頃、誰かが、私を触り出す。
同期内で海外に出ているのは私だけであった事もあるが、皆興味深々で聞いてくれる。
ちょっと自慢出来るから、つい盛ってしまう。
気前良く、大盛りだッ、このヤローッって感じ。
そして、中に一人、ハッキリと話しを聞く理由を述べるやつがいる。
比べているらしい。
本人も海外に出たい気持ちがあったが、その気持ちに蓋をして国内就職を選んだ経緯があったとの事だ。
その当時は、海外での生活にも慣れ順調に経験値を上げている時期で、ちょっと調子に乗っていた時期で、半端なく盛り上げて行く。
ときにはカタカナ英語を織り交ぜて、海外生活をひけらかしていた時期だ。
海が近いだの、サンセットが綺麗だの、今から思えば、ちょっとしたトランス状態だったのかも知れない。
言っている事は、田舎は綺麗という自慢だ。
しかし、悪くなかった。皆の知らない話しが出来て羨ましがられて、、
当然のように、鼻はピノキオ、股間はキュンキュンしっぱなしだ。
よし、本題に入ろう。
一般的には海外へ行く事や暮らす事は、非日常として捉えられて良いだろう。
しかし、逆に海外で暮らす人には日常となり、日本へ帰国することが非日常となる。
仕事で日本へ出張し、ある地方自治体の課長さんに挨拶した時の事だ、、
最初は、あんたどこの馬の骨かと言う顔で、椅子に座る角度が背後へ5°〜10°程も反り返っていただろうか。
ここ、とても重要で、相手が誰であれ、初対面で反ってる奴は、よほどの偉人か珍品の類だ。
それが、どうした事だろうか、
一通り自己紹介を済ませ、海外生活の面白話しを一つ二つ挟みながら、徐々に本題に差し掛かろうとした時、、
おやッ、
ちょっと違和感が、、
あなた今、前方向へ、、
少し、ケツと腰を躪(にじ)らせ角度調整したか、、
んーッ、
7°程前に戻ったか、、
一体何に、反応しての角度調整か、、
続いて、
こちらが用意した資料に手を伸ばし、身体を戻す瞬間、、
更に、5°程戻っている。
ハッハーン、
英語だな、、
私が持参した資料は、表紙と2〜3ページ目が英語で書かれているから、机の上には英語だけが目立つ。
資料を手にした反り返り君は、尋ねて来る。
ほー、英語ですな。
なんの確認か、見ての通りだ。
やはり、長く海外にいらっしゃると、英語はペラペラなんでしょうなぁ、、
ええ、まあ、毎日がその様な生活なものですから、自ずと話せる様になりました。
最大限に謙遜してみせた、、
そうですかあぁ、
私も昔、英語に憧れてましてね、先生、、、
あーん、
俺はいつからあんたの先生になったんだ、
まだ、何も教えておらんがね、、
5°程、反ってやろうか、
おっと、既に天井が見えている。
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